特種東海製紙は環境・リサイクル事業を営む㈱貴藤の持株会社である貴藤ホールディングス（＝貴藤HD）の全発行済株式を取得し、100％子会社化した。
　特種東海製紙は現在、環境関連事業を新たなコア事業と位置づけ、経営資源を重点的に投入して事業拡大を図っている。中でも、成長が期待される資源再活用ビジネスの分野については、2020年1月に駿河サービス工業を、23年4月にトーエイ㈱をグループ化するなど経営資源を傾注しており、今回の買収もその一環。 
　貴藤は東京都の西部を基盤に、主に建設系廃棄物の中間処理で安定した業績を確立している。特種東海製紙は、貴藤との協働により自社の資源再活用ビジネスとのシナジー効果を見込むほか、両社の経営資源を融合することで事業領域の拡大を図る考え。
【貴藤HDの概要】▽所在地：東京都昭島市▽事業：持株会社・子会社の管理運営▽資本金：3,000万円
【貴藤の概要】▽所在地：貴藤HDと同じ▽事業：産業廃棄物の収集運搬・中間処理▽資本金：5,000万円

南アルプス・井川社有林で富裕層向け“ヘリツアー”

　特種東海製紙グループの十山は、静岡県観光協会、地域振興交流協会と共同で、「南アルプス国立公園アドベンチャーツアー～日本初！ヘリコプターで行く絶景の南アルプス」を企画した。
　同企画は、特種東海製紙の井川社有林内で実施されるツアーで、南アルプス国立公園第一種特別地域への離着陸を伴うヘリハイキングは日本初。天候がよければ富士山やアルプスの山々の絶景を楽しむことができ、十山が運営する井川蒸溜所のツアーも行程内に含まれる。
　ツアーの目的地は、南アルプスで最もフォトジェニックなスポットとして名高い小河内岳。本来ここに行くには、静岡駅から登山拠点の椹島まで車で4時間以上、そこから片道2泊3日程度かかるところを、ツアーはヘリで約20分という速さで小河内岳付近へ降り立つことができる。同社は今後、富裕層を中心に外国人観光客などの誘客を目指していく。
【ツアーの概要】▽内容：南アルプスの約2,800ｍ付近にヘリで着陸し、高山帯を味わう▽実施期間：2024年9 ~ 10月（全日程リクエスト予約）▽ツアー日程：3泊4日（希望に応じてアレンジ可）▽販売希望価格：91万円（基本コース2名利用時）▽紹介動画：https://www.youtube.com/watch?v=Jj4_4NIBxGU▽問い合わせ：地域振興交流協会（電054-330-1085）

株式会社　紙業タイムス社　「Future4/22号」より