日本製紙連合会は、3月のパルプ・パルプ材速報と2月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（3月）

　製紙パルプ生産量は△7.6％の66.6万tで20ヵ月連続の減少。このうちBKPは△9.5％の53.4万tで19ヵ月連続減、UKPは＋1.6％の8.8万tで3ヵ月ぶりの増加。

　製紙パルプ販売は＋0.4％の8.2万tで7ヵ月連続の増加。BKPは輸出の大幅増が寄与して＋9.3％の6.1万tとなり、6ヵ月連続の増加。UKPは、輸出のマイナスが響き△23.1％の1.9万tと3ヵ月連続の減少。在庫は前月比△6.5％の13.8万tで2ヵ月連続の減少、前年同月比も2ヵ月連続減（△24.3％）。このうちBKPは9.9万t、前月比△12.9％、前年同月比△31.1％で、いずれも2ヵ月連続減。UKPは前月比＋14.8％の3.2万tで4ヵ月連続の増加、前年同月比は＋0.5％で3ヵ月ぶりの増加となった。

■パルプ材速報（2月）

　パルプ材消費は、パルプの生産減を受けて△6.7％の126.2万tとなり、18ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△4.5％の37.5万tで3ヵ月連続減、広葉樹は△7.6％の88.7万tで19ヵ月連続減。

　集荷は、△0.6％の133.6万tで19ヵ月連続の減少。このうち、国産は△4.1％の36.7万tで17ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が△1.6％の27.7万tで18ヵ月連続の減少、広葉樹は△10.9％の9.0万tで15ヵ月連続減。輸入は＋0.7％の96.9万tで2ヵ月ぶりの増加。輸入の内訳は、針葉樹が＋11.7％の12.6万tで2ヵ月ぶりの増加。前年3月が低水準だったことなどにより大幅に増加した。広葉樹は△0.7％の84.3万tで2ヵ月ぶりの減少。

　在庫は、2ヵ月連続の増加となり、

前月比＋7.0万tの142.4万t、。前年同月比は△11.3％。維持月数は1.2ヵ月で前月から横ばい。

■古紙需給（2月）

　古紙入荷は△3.4％の121.3万tで、2ヵ月連続の減少となった。うち新聞古紙は△13.8％の18.6万tで19ヵ月連続減、段ボール古紙は＋3.0％の69.5万tで6ヵ月連続の増加。

　消費は、△2.8％の124.7万tで3ヵ月連続の減少。段ボール古紙は段ボール原紙の生産増を反映してプラス（＋4.6％）だが、その他の品種がマイナスとなったことが響いた。在庫は前月比△5.5％、前年比△18.4％の57.6万t。輸出は、△36.8％の17.5万tで5ヵ月連続の減少。昨年までシェア1位だった中国向けがゼロになったことが大きく影響した。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future5/17号」より