日本製紙は、SPOPS（スポップス）ビジネスの新たな展開として、韓国市場へ進出する。韓国でライフスタイルブランドを展開するNOTRAC社との間で、SPOPS採用製品の開発と販売に関する契約を締結した。
　SPOPSは、日本製紙が日用品・化粧品向けに開発した新発想の紙容器。中身が入った紙パックを専用のディスペンサーにセットし、紙パックが空になったらカートリッジのように紙パックを交換して使用できる、いわば「差替え型リフィル」。詰め替えの手間が省けることに加え、紙パックなのでプラスチック使用量を削減できる。テレビ番組で取り上げられて反響を得たほか、国内外で環境やパッケージ関連の賞を受賞している。2019年にボディソープのパッケージに採用されて以降、シャンプー類やホテル向けアメニティ、手指消毒剤などで採用が進んでいる。一方、NOTRAC社は、エコフレンドリーな日用品に特化したグローバルなライフスタイルブランド。SPOPS技術とエコポンプを組み合わせ、航空会社、ホテル、病院、家庭などさまざまなシチュエーションでソリューションを提供する。
　日本製紙とNOTRAC社は、韓国企業へSPOPS製品の提案を進めており、2024年内には化粧品メーカーUCL社の、パーソナルケア製品ブランド『ECOJE（エコジェ）』から、SPOPSを採用したシャンプーやボディソープなどが発売される。韓国のコスメ業界は世界的に注目を集めており、日本製紙は今回の韓国進出を、SPOPSがグローバル展開する足がかりとしたい考え。これを機に、持続可能な商品開発のイノベーターとして、グローバル市場でSPOPSの認知度向上を図る。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future11/4号」より