＝5月決算企業の2Q業績＝

　5月決算の岡山製紙と小津産業は、2021年5月期の第2四半期業績（20年6～11月）を発表した。以下、単位100万円、％表記は対前年同期比。

■岡山製紙（非連結）

〔第2四半期〕

　売上高 4,651 （△8.9％）

　営業益 404 （△43.6％）

　経常益 434 （△43.3％）

　当期益 299 （△43.4％）

〔通期予想〕

　売上高 9,800 （△2.3 ％）

　営業益 650 （△51.9％）

　経常益 700 （△50.3％）

　当期益 490 （△49.6％）

　新型コロナの影響で需要が減退し、板紙販売量は△6.4％。一方、美粧段ボールは、土産物や贈答品関連の需要は回復しないものの、青果物、通信機器関連品が堅調で増収となった。全体では、板紙販売量の減少が影響し減収となった。利益面は、引き続き原料古紙と主燃料LNGの価格は安定しているが、減収の影響で減益となった。セグメント別の状況は次の通り。

○板紙事業…中芯原紙および養生・貼合用途向け紙管原紙の販売量減少により、売上高は△10.6％、セグメント利益は△45.6％。

○美粧段ボール事業…青果物、通信機器関連品が堅調に推移したほか、通販用ケースの需要増加もあり、売上高は＋2.7％、セグメント利益は前年同期の赤字（△6百万円）から黒字転換して10百万円。

　通期予想は20年7月発表の前回予想から変更なし。

■小津産業（連結）

〔第2四半期〕

　売上高 20,259 （＋2.0％）

　営業益 489 （＋115.9％）

　経常益 505 （＋97.4％）

　当期益 345 （＋154.7％）

〔通期予想〕

　売上高 33,200 （△18.9％）

　営業益 720 （＋42.4％）

　経常益 770 （＋34.7％）

　当期益 520 （△8.9％）

○不織布事業…情報通信分野、製薬関係は堅調だったが、東南アジアの工場稼働率低下でエレクトロニクス分野の売上高と利益は横ばい。メディカル分野は、感染症対策の衛生材料が好調に推移し増収増益。コスメティック分野は、東アジア向けの販売は増加に転じたものの国内販売が低調で、売上高は横ばい、利益は減少。グループ各社の状況は、小津（上海）貿易有限公司は売上高横ばい、利益は減少、ディプロは増収増益、日本プラントシーダーは減収減益。これらの結果、事業全体の売上高は＋3.2％、セグメント利益は＋26.6％。

○家庭紙・日用雑貨事業…マスクや除菌製品の需要が増加したが、得意先の商流変更の影響を受け、売上高は＋1.5％と微増、セグメント損益は前年同期の赤字（△65百万円）から黒字転換して124百万円。

○その他の事業（除菌関連、不動産賃貸）…売上高は△14.9％、セグメント利益は＋9.1％。

　通期予想は、20年7月に発表した業績予想を修正した。修正額（単位100万円）は、売上高△6,800、営業益＋120、経常益＋130、当期益＋50。子会社アズフィットの株式売却に伴い、同社が連結子会社から持分法適用関連会社となったことなどにより、売上高は下方修正した。利益は、メディカル分野などの販売増により前回予想を上回る見通し。なお、アズフィットの株式売却に伴い、特別損失として関係会社株式売却損など約140百万円を計上する見込み。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future2/8号」より