リンテックは熊谷工場の1号抄紙機を2026年3月末で停機する。
　リンテックの洋紙事業は、主力の封筒用紙を中心とした受注低迷に加えて、原材料価格や物流費の上昇もあり、厳しい事業環境が続いている。同社は、これらを踏まえて洋紙事業の将来の回収可能性を検討し、2025年3月期第4四半期で固定資産の減損損失約77億円を計上。これに続き、保有抄紙機の製造品目や生産能力および受注量の全体バランスを考慮した結果、熊谷工場（埼玉県）と三島工場（愛媛県）を合わせた計5台の抄紙機のうち、熊谷工場の1台を停機することとしたもの。なお同抄紙機の製造品目は、熊谷・三島両工場の抄紙機4台に振り分けて生産を継続する。停機設備にかかわるリンテック従業員についても、工場拠点内での雇用を維持しながら、洋紙事業の収益改善に向けた生産体制の再構築、生産効率の改善、資産効率の向上につなげていく。
【停機抄紙機の概要】
▽抄紙機：長網多筒式 熊谷工場1号抄紙機（K-1M/C）
▽抄紙幅：最大2,600㎜
▽生産能力：最大80t/日
▽製造品目：カラーペーパー、ファンシーペーパー、加工用原紙、その他特殊紙